過去の市況(2004年09月)
1日の東京市場は、ドル円は昨日NYで108.76の安値をつけた動向から、シドニー市場でモデル系ファンドの積極的な売り仕掛けで、108.96まで下落も、 本邦輸入企業や信託筋からのドル買いで下げ渋り、109.30を手前に揉み合いが継続した。 比較的東京では、狭いレンジながら大玉の打ち合いが出ていた模様。 ただし、欧州勢が参入するとドル円は、109.48まで上昇した。ユーロドルは、1.2195から1.2155へ弱含みとなったが、ユーロ円では、132.80から133.20での推移。 ポンドドルは、欧州勢参入後、イギリスの8月製造業購買担当者景気指数(PMI)が予想を下回り、大きく売り込まれて1.8038から1.7939まで急落となり、ポンド円は、197.03から196.10近辺へ急落している。 またオージードルは、第2・四半期の豪GDP伸び率が予想下回り、0.7063から0.7033まで弱含みとなり、オージー円は、76.83から77.06でのレンジ的推移となっている。
ロンドン市場では、引き続きポンドドルが1.7920まで下落となったが、ユーロドルが全般的に悪い欧州市場の経済指標にも関わらず、買い戻される展開から、1.2190近辺は反発するとユーロ円は、133.20−25まで上昇した。 またポンドドルも1.7988−93まで上昇して、ポンド円は196.52−57へ反発、オージードルは0.7025−50近辺でのレンジ的推移となったことから、オージー円も76.80から77.05での小動きに終始した。 ドル円は、ほぼ109.19−45の範囲でレンジ推移。欧州関連の経済指標は、ユーロ圏8月製造業PMI53.9(前回54.7)、独8月PMI55.1(前回56.6)、独7月小売売上高前年比−0.9%(前回+1.5%)、ユーロ圏7月失業率は9.0%となっている。
NY市場では、ドル円は109.40、ユーロドルは1.2179、ポンド・ドルは1.7967、ユーロ円は133.20で取引を開始。米国の8月ISM製造業景気指数が予想の60.0から59.0と悪化したが、一部エコノミストの予想程の悪影響はないとの見方から、一時ドルの買い戻しが進んだが、その後は週末の米雇用統計を控えて、ワシントンDCのオフィスビルで、刺激性の化学物質がまかれたとの避難騒ぎがあり、ドルが売り込まれたが、結局ドルは横ばいで終了した。 ドル円は、109.74まで上昇後、109.40近辺へ反落。 ユーロドルは、1.2145まで下落後、1.2200のオプションのトリガーをつけて、1.2222まで上昇となり、ユーロ円は、133.70の高値をつけた。 ポンドドルは、ユーロポンドの買いが継続していることから、1.7892の安値をつけたことで、ポンド円は、一時195.96の安値をつけた。 オージードルは0.7014から1.7054での推移となり、オージー円は、一時77.20−25まで上昇したが、結局アジアからのレンジを維持した。また、ユーロポンドは、アジアの0.6755から0.6808まで上昇となった。NYの米共和党大会会場近くでデモ集団と警察が衝突し、少なくとも900人が逮捕されたのニュースが伝わっている。
2日の東京市場では、 モデル系ファンド主導による下値のストップ・ロス狙いのドル売りから、ドル円は朝方109.33まで下落したが、本邦信託筋からのドル買いで反発となり109.64まで強含んだ。 その後日中は109円前後で動意が薄くなったが、欧州勢参入後、クロス円の売りに、109.28まで弱含んだ。 ユーロドルは、1.2201から1.2173まで弱含み、ユーロ円も一時133.68まで強含んだが、引けにかけて133.10−15まで下落した。 ポンドドルは、1.7910−15から1.7975まで推移となり、ポンド円もは196.00から196.55でのレンジ推移。 オージードルは、オーストラリアの第2・四半期の住宅価格が過去最大幅で下落したことを受けて0.7033から0.6990−95まで軟調推移して、オージー円は77.05から76.40付近へ大きく下落となった。 ロンドン市場では、ECB理事会や米国経済指標の発表待ちムードだが、ポジション調整的なドル買いが優勢となった。ドル円はほぼ109.20−50でのレンジ的推移となったが、ユーロドルは、1.2198から1.2155−60へ弱含み。 ポンドドルは、1.7905−10まで下落、オージードルは、更に0.6970−75まで下落となった。 ECB理事会は、政策金利を2.00%に据え置き。 特に反応は出ていない。 ユーロ円は、133.00丁度近辺、ポンド円は、195.70−80、オージー円は76.15−20まで下落した。 NY市場は、金曜日発表の8月の非農業部門雇用者数が、事前予想の15万人を上回るとの観測が出ており、ドルにビッドを与えている。またECBトリシェ総裁は、「景気回復が勢いを維持していることを示す」と発言して、ユーロ圏金融・債券市場では、利回りが上昇した。 NY市場では、ドル円は109.34、 ユーロドルは1.2178、ポンドドルは1.7927、ユーロ円は133.14で取引を開始。週間米新規失業保険申請件数は、36.2万件と予想の34万件を上回る数値となり、瞬間ドル売りとなったが、米7月製造業受注が+1.3%と予想の+1.1%を上回る数値となり、一転ドルの買い戻しとなった。 ドル円は、109.20へ下落後、109.57へ上昇。 ユーロドルは、1.2187へ上昇後、1.2141へ下落。 ポンドドルは1.17930−35へ上昇後、1.7866まで下落、オージードルは0.6941の安値をつけた。 これを受けてクロス円は、総じてこの日の安値をつける動きとなり、ユーロ円は132.78、ポンド円は195.36、オージー円は75.88の安値をつけている。 また、ユーロポンドは、直近高値を更新して0.6810の高値をつけたが、利食いが出ている模様。 直近のユーロポンドやユーロオージーの上昇は、この日のECB理事会で、ユーロでは金利引き上げの可能性が示唆される中、ポンドやオージーでは、既に利上げ打ち止め感が漂っていることが背景と見られる。ユーロクロスでは、対スイスやカナダでは下落したが、対ポンドやオージーでは上昇傾向と二分化されている。
3日の東京市場は、 今夜発表される米国8月の雇用統計を控えて、全体的の小動き。 ドル円は、日中ほぼ109.41から109.68での推移であったが、欧州勢参入後は、109.80−85へクロス円の買いとともに上昇した。 また、ユーロドルは1.2153から1.2178でのレンジ的推移、 ユーロ円は133.09から現在133.60近辺まで上昇した。 東京時間午前11時過ぎから始まったブッシュ米大統領の指名受諾演説は、特にマーケットにインパクトを与える内容はなかった。また、豪州の小売売上高が、前月比−1.0%と発表され、 オージードルが一時0.6941まで下落すると、オージー円も75.95−76.00まで下落したが、直ぐにショート・カバー気味にオージードルが0.6986へ上昇すると、オージー円も76.55へ上昇となった。 ポンド円は、ポンドドルが1.7916から1.7845−50まで軟調に推移したことから、195.80からドル円の上昇で196.40まで上昇していたが、引けにかけて195.60−70まで下落した。ロンドン市場では、クロス円中心にポジション調整とみられる売りが優勢となり、ドル円は109.65から109.05まで弱含みとなった。 ユーロドルは、1.2160−1.2190内でのレンジ的推移となり、ユーロ円は、132.80近辺へ下落となった。 また、イギリスの8月サービス部門購買部担当者景気指数が5月以来の高水準になったことで、ポンドドルが1.7937へ上昇したが、ポンド円は、195.25−30へ下落した。 オージードルは、0.6943−48へ下落となり、オージー円も75.83−88へ値を下げた。 欧州関連の物価経済指標は、総じて軟調な推移となったが、これでユーロドルが売り込まれることはなかった。NY市場では、ドル円は109.31、ユーロドルは1.2178、ポンドドルは1.7899、ユーロ円は133.08で取引を開始。注目の8月の米非農業部門雇用者数は、予想の15万人からそう離れていない14.4万人と発表。 8月の失業率は、5.4%と0.1%改善した。 また7月のNFPが+7.3万人に上方修正されたことを受けて、市場はドル買いで反応した。ドル円は、109.90−95まで上昇、ユーロドルは、1.2041へ下落、ポンドドルも1.7736、オージードルも0.6890へ下落となり、クロス円は総じてこの日の安値圏へ下落となり、ユーロ円は132.42、ポンド円は195.02、オージー円も75.65の安値をつけたが、その後ドル円が大きく110円を越えて、110.70まで上昇するとクロス円は大きく値を回復した。 ユーロ円は133.50−55、ポンド円は196.55−60、オージー円も76.50−55まで回復して堅調にNY市場を終了した。 また米8月ISM非製造業景気指数は、58.2と予想の62.8から大きく悪い数値となったが、ドル買戻しの流れに飲み込まれた形。 マーケットは、9月のFOMCでの利上げを確信しているようで、ドルのショート・ポジションの買戻しが優先されたようだ。
週明けの東京市場は、 朝方4−6月期の日本の全産業設備投資が、前年比+10.7%と大幅に予想を上回ったことや日経平均株価の堅調を受けて、110.63から夕方には109.99まで下落した。 米国市場がレーバーデイで休場ということから、動意が薄く更に売り込もうという向きもなく揉み合いに終始した。 これにつれて総じてクロス円はドル円につれて軟化した。 特にユーロ円は信託銀行の売りで、132.35から.132.65まで弱含み、ポンド円は196.30から195.37−47まで、オージー円も76.46から75.95−00近辺まで下落となった。 ユーロドルは1.2047から1.2070でのレンジ的推移、ポンドドルは1.7743から1.7781、オージードルも0.6895から0.6928での動意の薄い展開となった。 日経平均株価は、221.88円高の11,244.37円で久々の上昇幅で終了した。 また、豪州の金利据え置きとNZの利上げ見込みを受けて、モデル系ファンドがオージードル売り、NZドル買いに出ているとの話が聞こえた。ロンドン市場からは、動意が乏しく全体的に静かな状態となった。 ドル円は東京の安値から110.29まで反発したが、その後は110円前半での揉み合い。 ユーロドルは、1.2055から1.2075−80近辺、 ポンドドルは、ポジション調整から1.7810−15まで上昇した。 オージードルは0.6905−10から0.6930−35でのレンジ的推移となり、ユーロ132.76から133.03、 ポンド円はポンドドルの上昇から196.10−20まで上昇、オージー円は76.00−05から76.30−35での推移となり、比較的安定した動きとなった。ドイツの7月製造業受注が前月比+3.0%と予想より強めだったが、特に反応はなかった。NY時間は、レイバーデイで休日のためロンドン勢のポジション調整から若干ドル安気味だが、ドル円が109.95の安値、ユーロドルが1.2079の高値、ポンドドルは1.7816の高値をつけた程度。 クロス円は総じてアジアのレンジ範囲での推移となっている。
7日の東京市場は、米雇用統計後からドル・ロングにしていたモデル系ファンドなどの利食い売りが断続的に観測され、ドル円は110.25から109.80のストップ・ロスをつけて、109.57まで下落。 ユーロドルも1.2055から1.2091まで強含み、ポンドドルも1.7785から1.7845まで上昇、オージードルも0.6916から0.6946まで強含んでいる。 この影響から、ユーロ円は、132.96から132.42まで弱含み、ポンド円も196.35から195.30、オージー円も76.37から70.00まで下落している。 ドル円は、109.50−60は、ストップ・ロスとビッドの混在しており、109.25にはストップ・ロスがあると言われている。 また、ユーロドルはアジア筋からのビッドが1.2040−50にあり、下値は1.1980にストップ・ロス。プルノモ石油輸出国機構(OPEC)議長は、「世界の石油市場は日量150万バレルの供給過剰の状態」、「OPEC、15日の会合で生産上限を引き上げる可能性」と述べた。ロンドン市場では、ユーロドルは、ショートカバーとみられるユーロ買いが優勢になっており、1.2083から1.2110まで上昇したが、ドイツの7月鉱工業生産は、前月比+1.6%と予想より改善、ユーロ圏第2四半期GDP改定値は前期比+0.5%と速報値と変わらずで発表となり、利食いが先行して1.2065−70まで下落となった。 一方ポンドドルは、英7月鉱工業生産が前月比−0.3%と予想より悪化となり、ポンド売りが強まる展開。 1.7845から中東筋の売りで、1.7800、1.7780のストップ・ロスを誘発して、1.7715近辺まで大きく下落した。 ドル円は、109.50近辺の安値から109.80−85へ反発したが、総じてクロス円は軟調な展開。 ユーロ円は132.77まで反発も、132.50−55へ下落。 ポンド円はポンドドルの急落から194.45−55まで大きく下落となった。 オージー円は、オージードルが0.6950台から0.6910−15へ下落したことで、76.27−33から75.80−90へ下落した。アイヒェル独財務相は「ドイツの2004年と2005年の経済成長は1.5−2.0%(政府予想に同じ)」と述べた。 休暇明けのNY市場は、ドル・円は109.78、ユーロドルは1.2085、ポンドドルは1.7741、ユーロ円は132.65で取引を開始。 先週金曜日に米雇用統計を受けて急上昇したドルに、8日のグリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えて利食い売りが先行する形となった。ただし、ポンドドルは、ユーロポンドが東京の安値圏の0.6760−65から0.6825−30まで上昇したことで、一時1.7709まで大きく下落した。 ユーロドルは、1.2057−63から再度1.21台前半へ上昇。 ドル円は、クロス円の売りから一時109.24近辺に下落して、特にポンド円は、直近の安値を下回り193.65まで大きく下落。 ユーロ円は、132.05、オージー円も75.65−70へ下落した。 ただし、その後は安値圏からは回復してNY市場を引けている。 ユーロ円は、132円ミドル手前、ポンド円は194円前後、オージー円は、76円手前、 ドル円は109円30台で小康状態となっている。 またこの日原油先物は42ドル台、金先物は400ドル割れに下落した。
8日の東京市場は、グリーンスパン米FRB議長の議会証言を控えて小動き。 ドル円では、109.27までシカゴ筋や戻る系ファンドの売りで弱含んだが、 下値の109.20近辺のビッドに、更に下値トライには慎重で、ショートカバー気味に夕方には109.62まで上昇となった。 ユーロドルは、1.2065から1.2112まで堅調な推移。 ユーロ円は、132.09から132.47、ポンド円は、193.85から194.47、オージー円は、75.50−76.00での推移となった。オーストラリア準備銀行は、政策金利の据え置きを決定。 ほぼ織り込みの状況であったが、次の利上げのステップと目された7月の豪住宅ローン件数が予想より悪化したことからオージードルは、0.6948から0.6898へ下落して軟調な推移となり、オージー円も軟調な展開が継続した。ポンドドルは、1.7722から1.7785での推移。ロンドン市場では、様子見ムードが強いなかにも、証言では米経済に対し楽観的な見通しが示されるとの見方があることから、全般的にドル買い優勢気味。 ドル円は、109.46から109.72−77まで上昇、ユーロドルは1.2092から1.2025−30まで下落、ポンドドルは、1.7783−88から1.7725−30まで下落、オージードルも0.6923−28から0.6892−97へ下落して、ユーロ円は132.47から131.85−90まで弱含み、 ポンド円は194.25−30から194.75−80でのレンジ的推移から、オージー円は75.55−60から75.80−90で推移した。 独IFW研究所は、2004年のドイツ成長率見通しを1.8%から1.9%に上方修正した。ラトIMF専務理事は「IMFは中国により柔軟な為替政策を求める」「中国はインフレ抑制と成長維持に向け重要な対策を講じた」と述べた。また、米抵当貸付銀行協会(MBA)の発表した9月第1週の住宅ローン申請指数は前週比7.7%と4カ月ぶりの高水準となり、カナダ中銀は政策金利を現行の2.00%から2.25%に引き上げると発表した。政策金利の引き上げ率が事前予想と同率であり、市場では目立った反応は見られていない。一方、NZドルは政策金利の発表を前に利食いが先行した。NY市場は、グリーンスパン米FRB議長が米下院予算委員会の証言で、米経済についての楽観的な見方を強調するとの見方が大勢で、ドルは主要通貨に対して堅調な展開となっている。 ドル円は109.79、ユーロドルは1.2038、ポンドドルは1.7739、ユーロ円は132.14で取引を開始。 しかし、注目のグリーンスパン議長の証言では、同議長が米財政収支に悲観的な見方を示したことや一部の米経済指標に冴えない部分があるとの発言から、ドルは大きく売られることとなった。 ユーロドルは、1.2026から1.2192まで急上昇、ポンドドルも1.7716から1.7908、オージードルも0.6882から0.6984まで上昇となり、ドル円では、下落幅が109.81から109.04までと限られたことで、クロス円は総じてロンドン・NYの安値から大きく反発となった。 ユーロ円は131.80から133.24、ポンド円は193.99から195.55、オージー円も75.38から76.21まで上昇となり、堅調なレベルでNY市場を引けている。
9日の東京市場では、ドル円は、NY市場でのドル軟調地合いを受けて、モデル系ファンド筋からのドル売りで、109.15まで弱含んだが、本邦輸入企業からのドル買いで下げ渋り、7月の日本の機械受注が前月比−11.3%と予想を大幅に下回ったため、109.62まで強含んだ。 ユーロドルは、1.2200のオプション・トリガーへの買い仕掛けで1.2174から1.2208の高値をつけて、ユーロ円は133.00から133.68へ上昇。オージー円は、オーストラリア8月の雇用統計悪化やジャカルタのオーストラリア大使館付近での爆破報道を受けて、0.6978から、0.6918へ弱含み、オージー円も75.63へ弱含んだが、ドル円の上昇から76台へ再度乗せている。ポンド円も195円から196円近辺へ上昇した。ポンドドルは、1.7833から1.7880でのレンジ的推移となった。ロンドン市場では、東京での機械受注の悪化からの円売りが継続した。 ドル円は109.98まで上昇し、ユーロ円は133.99まで上昇、ポンド円は196.10、オージー円も76.20近辺まで上昇した。英7月貿易収支は−51.6億ポンド、独DIW経済研究所は「第3四半期の独GDP成長率は前期比0.5%になり、主な理由は資本財や建設の投資で、純輸出の寄与度はやや低下する」との見通しを示した。また、英中銀金融政策委員会は、政策金利を4.75%に据え置くことを決定、大方の予想通りの結果だったことから、ポンドドルは、1.7880から1.7820近辺に下落となり、ユーロドルは1.2175から1.2200でレンジ的推移となり、オージードルは、0.6905へ下落した。 ユーロポンドはアジアの0.6814から0.6835−40まで上昇となった。NY市場は、ドル円は109.72、ユーロドルは1.2192、ポンドドルは1.7850、ユーロ円は133.71で取引を開始。9月第1週の新規失業保険申請件数は、31.9万件と予想より大きく改善したが、市場では目立った反応は見られていない。また8月の米輸入物価は前月比+1.7%、石油を除くと+0.4%となった。ドル円は110.04まで上昇後、109.55へ下落。 ユーロドルは、1.2158から1.2214の高値をつけた。 またポンドドルは、 1.7815から1.7870での推移、ユーロ円は133.47まで下落となったが、133.92−97へ回復。 ポンド円は195.50から196.10でのレンジ的推移となり、オージー円はオージードルが0.6852まで下落したことで、75.21と直近の安値を更新した。主要要人の発言は以下の通り。グイン・アトランタ地区連銀総裁=「短期的なインフレ懸念はない」、「最近数ヶ月間の雇用拡大ペースの減速には失望した」、「近い将来、月20万の雇用増加が期待できる」、「米FRBがより中立的な金利水準に戻すことは重要だ」「米経済の成長余地は大いにある」と述べた。 イエレンSF地区連銀総裁=「金融政策は非常に緩和気味、金利は上昇する必要がある」、スノー米財務長官=「5─6月の減速の後、米経済は軌道に戻った」
10日の東京市場では、朝方イェレンSF地区連銀総裁が、 「ドルが現在の水準にとどまれば、米経常赤字は長期的に拡大する」との見方を示したことで、ドル円は、109.38まで下落したが、日本の第2・四半期GDPが1.7%から1.3%に下方修正されたことから、クロス円中心に円売りムードが高まり、 ドル円は、110.20まで上昇したが、このレベルでは大口のドル売りに上値を阻まれた。 ユーロドルは、1.2250のオプションのトリガーをつけて、1.2213から1.2257まで上昇となり、 ユーロ円は、133.85から134.94まで上昇、 ポンド円も195.65から197.30、オージー円も75.33から75.95まで上昇した。 しかしその後は、ドル円は109.85−90まで反落となったが、小康状態を保った。ポンドドルは、1.7858から1.7920での推移、オージードルは、0.6876から0.6909で推移した。 日経平均株価は、大引け87.73円安の11,083.23円で引けている。ロンドン市場では、相対的にポジション調整のドル買いが優勢な展開から、ドル円は、110.20の大口のオファーをこなして110.30まで上昇。ユーロドルは、東京で1.2250のオプションを消化した影響から利食いが優勢となり、1.2205まで下落。 ポンドドルは、1.7870から1.7909−13でのレンジ的推移となり、 オージードルは、0.6900から0.6920で小動きとなったことから、ユーロ円も134.40−45から134.70−75、ポンド円は196.80−90から197.20−30、オージー円も75.90−95から76.20−25でのレンジ的推移となった。NY市場では、一時米国コネチカット州の教会で爆破事件が発生との報道から弱含む展開もあったが、7月の米国貿易赤字幅が予想の517.5億ドルを下回り、501億ドルとなったことで、ドルの買い戻しが進んだが、原油高にもかかわらず8月の米卸売物価指数が前月比0.1%の低下となり、9月21日のFOMCでの利上げ観測が急速に後退する形から、大きくドルが売られた。ユーロドルは、1.2197をつけた後、1.2312まで上昇、ポンドドルは、1.7865から1.8026、オージードルは0.6892−97から0.6993まで上昇したが、ドル円が110.35から109.20まで大きく下落となり、ユーロ円は135.85−90から134.20−25まで下落、ポンド円は197.25−35から196.42−52へ下落、オージー円は76.50−55から76.10−20へ下落となったが、ドル円が109.65近辺まで回復してNY市場を引けたことで、クロス円も総じて値を戻してNY市場を引けている。
13日の東京市場は、 朝方モデル系ファンドやシカゴ筋のドル売り仕掛けから、109.70から109.30まで下落。輸入筋の買いや本邦証券筋からの押し目買いで、109.70まで反発となったが、全体的には動意が薄い流は変わっていない。 ユーロドルは、1.2230から1.2287での推移となり、ユーロ円も134.18から134.54でのレンジ的推移、 オージー円も76.10から76.45、ポンド円も196.45から197.15で推移した。ポンドドルはユーロドルの下落に1.7990から1.7930へ弱含み、オージードルも0.6979から0.6943に軟調な展開となっている。 欧州中央銀行(ECB)のイッシング専務理事は、独ウェルト紙とのインタビューで、「ECBは懸念をもって物価動向を監視しており、原油価格の上昇によりインフレの問題が発生すると判断すれば利上げも辞さない」との認識を示したが、為替市場への影響は今のところ限定的となっている。ロンドン市場では、クロス円の買いを伴ってドル円はショート・カバー的動向となり、110.30近辺へ急上昇。 欧州通貨では、ユーロポンドに利食いが入り、ユーロドルは、1.2227−32まで下落、ポンドドルは、1.8014まで上昇となり、高金利通貨のショートカバーから、オージードルも0.6985まで上昇した。ユーロポンドは、東京の0.6835−40から0.6790−95へ弱含みとなっている。 この影響からクロス円は総じて大きく上昇となり、ユーロ円は、134.92−97、 ポンド円は198.45−55、 オージー円も76.91まで上昇となった。主だった経済指標は、イギリスの8月の生産者物価指数は、前月比+0.2%、前年比+2.6%と7月と変わらず、7月住宅価格は前年比+14.3%と6月より増加した。 NY市場では、重要な経済指標の発表が予定されていないことや、米国の同時多発テロ事件3周年が無事過ぎたこともあり、ポジション調整の取引が中心となった。 ドル円は110.29、ユーロドルは1.2236、ポンドドルは1.7991、ユーロ円は134.92で取引を開始。 ドル円は、110.30の大口ドル売りをこなし110.37まで強含んだが、その後は反落も109.95−00を下値に110円飛び台で堅調な推移。 ユーロドルは、1.2220−25から1.2270−75までアジア・ロンドンで失った値を回復、ポンドドルは、ユーロポンドの売りから、1.8015−20から1.7938−43へ弱含んだ。 オージードルドルも0.6945−50まで下落して、 ユーロポンドは、0.6828−33へ回復している。 この影響からクロス円では総じてロンドンの高値から利食いが先行して、ユーロ円は134.65−70まで下落後、135.09の高値まで上昇、ポンド円は、198.64の高値到達後、197.50−60へ下落、オージー円も76.90−00の高値をつけた後、76.42−48まで下落した。マーケットでは、ソニー率いる投資グループが米MGMを50億ドルで買収することに基本合意とのニュースから、これによる思惑的ドル買いも出ていた模様。また、14日に発表になる8月の米小売売上高と第2・四半期の米経常収支が注目されている。
14日の東京市場では、ドル円は、昨日の堅調な上昇から110円台を維持できずに、110.13から109.73まで下落となった。 ただし、クロス円では、引き続き堅調な展開から、特にポンド円では、外債投資絡みの買いが昨日から観測されている。しかし、ドル円では、一部ドル債券絡みの償還資金手当てのドル売りが出ていた模様。 ユーロドルは、1.2255から1.2285で堅調に推移したが、ユーロ円は、輸出企業の売りで、135.10から134.65まで弱含み、ポンド円は、197.35から198.05まで上昇したが、戻り売りに一時197.32−42まで下落している。 またオージー円は、本邦機関投資家からの買いで、76.60−77.05まで上昇して堅調な展開。 一部ファンド系からのショート・カバーも出ている模様。 日経平均株価は、42.47円高の11,295.58円で引けている。ポンドドルは、1.7952から1.8018まで、オージードルは、0.6957から07015の動向となった。 日本の7月の鉱工業生産指数確報は前月比0.0%と、速報値(同0.0%)と同じで、大きな影響はなかった。ロンドン市場で、イギリスの8月消費者物価指数が前月比+0.3%と予想より下落したことで、ポンドドルが1.8003から1.7942まで下落、ドイツの9月ZEW景気期待指数が38.4と予想の45.0を大きく下回り、ユーロドルが1.2280から1.2225まで下落している。 一方ドル円では、109.68から109.98まで強含み、ユーロ円は134.82まで反発も、ユーロドルの下落から134.22まで下落した。 ポンド円も197.60−70から196.82−92へ下落、オージー円は、オージードルが0.6991へ下落したことで、やはり76.65−70まで下落した。NY市場は、ドル円は109.87、ユーロドルは1.2239、ポンドドルは1.7960、ユーロ円は134.46で取引を開始。米国の8月小売売上高は、−0.3%と予想のー0.1%を下回り、第2四半期経常収支は、−1662億ドルと予想のー1593億ドルから悪化。 この発表を受けて、ドル売りが膨らんだ。 ユーロドルは、1.2296まで上昇、 ポンドドルも1.8035、オージードルも0.7049まで上昇したが、その後はポジション調整から総じてドルが買い戻された。 比較的悪い材料が多かった割にはドルは小じっかりの展開となっている。 ドル円は109.90−95まで強含んだ後、109.37まで下落したが、109円ミドルへ反発して小康状態。 ユーロ円は、134.10の安値、ポンド円は196.80の安値をつけた。 ただし、オージー円は、オージードルが0.7049まで上昇後、0.70台で値を保っていることから、一時77.19の高値をつけて、比較的堅調に推移している。 また、バグダットの中心街での自動車爆弾爆発で死亡者が47名以上に出たが、特にこの材料でドルが売られることはなかった。 マーケットでは、9月21日のFOMC会合で利上げがあっても、年内には更なる利上げは実施されないとの見方が急速に広まっている模様。ハリケーン「Ivan」が明日午後メキシコ湾を直撃することや、サウジアラビア高官がOPECの更なる増産には賛成しないと発言したことを受けて、原油価格は44.52ドルへ上昇した。
15日の東京市場は、クロス円を中心に円の買戻しが強まる相場。ドル円は、朝方109.54で強含んだが、仲値不足や日経平均株価の100円近い下落を見て、 一時109.80まで上昇した。 しかし、本日は昨日まであったクロス円の買いニーズが薄いことから、欧州勢参入とともにドル円は109.50のストップ・ロスをつけて、 109.33まで下落している。 ユーロ円も 134.35を高値に134円のストップ・ロスをつけて、133.82へ下落、 ポンド円も、197.08から196.16まで下落となり、 オージー円もオージードルが0.70を割れたことで、 77.10から76.55へ下落している。 一方ユーロドルもユーロ円の売りから、1.2260から1.2227まで下落した。 ユーロドルでは、1.2220に買いオーダー、 1.2200はストップ・ロスとの噂が出ている。日経平均株価は、前日比ー137円の11,158.58円で終了している。また、スノー米財務長官は、「米国以外の成長が遅すぎるため、米国の貿易赤字は拡大」と述べた。ロンドン市場で、 ドル円は109.32をつけた後、英系からとみられるまとまったドル買いが出た模様で、109.70まで急反発した、その後は109円ミドルで揉み合いとなった。 英中銀金融政策委員会のニッケル委員が、「イギリスの住宅市場は沈静化し始めている」と発言したことを受けて、ポンド売りが強まる展開。 ポンドドルは1.79ミドルから1.7844まで下落している。 ユーロドルも、1.2261を上値に1.2225まで下落となり、ユーロ円は、134.33まで反発となった。また、 ポンド円は、一昨日からのポンド円の買いが出て196.65−70まで反発も、ポンドドルの売りに195.65−75まで下落、 オージー円もオージードルが軟調な推移から、76.50−55レベルまで下落した。NY市場では、ドル円は109.65、ユーロドルは1.2239、ポンドドルは1.7869、ユーロ円は134.20で取引を開始。9月のNY州製造業業況指数が大幅上昇となり、ドルが買い戻されたが、8月の米鉱工業生産指数が予想を下回ったため、ドルの上昇は限定的となった。ユーロドルは、1.2237−42から1.22のストップ・ロスを誘発して、1.2135まで大きく下落。 ポンドドルも1.7738までの急落となった。 一方ドル円は、110.20のストップ・ロスをつけて110.40まで上昇となったが、戻り売りに110円前半に反落となり、クロス円は総じて安値圏をつけた。 ユーロ円は133.63の安値、 ポンド円は195.06、 オージー円も76.33の安値をつけて、若干の反発でNY市場を引けている。 また、ユーロポンドは、東京の安値0.6810−15からNY開始時点で0.6855−60近辺の高値をつけている。 尚注目のOPEC総会では、11月から日量百万バレルの生産枠を拡大することで合意。 OPEC議長は、「原油価格、投機的動きと地政学的懸念が10─15ドル押し上げ」と述べ、サウジ石油相も「現在の原油価格は依然高すぎる」と述べ、3営業日ぶりに反落となった。
16日の東京市場では、 ドル円は、前日NY市場で110.40まで上昇したものの、本邦輸出企業からのドル売りオーダーから値を下げた流れから、 110.08から徐々に値を下げる展開。 欧州勢参入により109.70まで弱含んだ。 ユーロ円も133.78から133.42まで連れ安となった。 ユーロドルは1.2141から1.2164での小動き。 追加利上げ観測が後退して売り込まれていたポンドは、 買戻しから堅調な推移。 1.7760から1.7850−55まで上昇したが、ポンド円では、頭の重い展開から195.15から195.75での動き、 オージー円は、オージードルが0.6943から0.6967のレンジ相場であったことから、やはり76.27から76.58で動意の薄い展開となった。日経平均株価は、大引け19.22円安の11,139.36円で終了。 植田日銀審議委員「インフレ率が持続的に上がるのは景気の上昇局面になる」「出口を出る際に、オーバーナイト金利を上げるのが静かに出るよい姿」「今後数ヶ月でCPIがゼロ乃至プラスの動き続くのはありそうにない」と述べた。ロンドン市場では、 ユーロ円のポジション調整とみられる売りが継続され、133.13まで下落、ドル円も連れて109.50まで下落した。 イギリスの8月小売売上高が予想を上回り、ポンドドルは1.7830から1.7895−00まで強含み、 ポンド円も195.00−10の安値から196.02−12まで上昇した。 この影響からユーロポンドは東京の高値0.6842−47から0.6793−98まで下落となり、 ユーロドルは、1.2140−45まで弱含んだ。またオージー円では、オージードルが0.6980−85まで上昇したが、 ドル円の下落に76.08−18まで下落となった。 スイス中銀は、景気回復の兆しが見られたことで現行の政策金利を0.25%引き上げると決定したが、織り込み済みから市場では目立った反応は見られていない。NY市場は、ドル円は109.57、ユーロドルは1.2164、ポンドドルは1.7889、ユーロ円は133.26で取引を開始。米週間新規失業保険申請件数は、33.3万件と予想を下回り、米8月消費者物価指数は、+0.1%と予想通りの結果、7月の対米証券投資統計は、640億ドルの買い越しとなり、序盤のドルを支えたが、9月の米フィラデルフィア地区連銀製造業業況指数が予想を大幅に下回ったことやFOMCで投票権を持つグラムリッチFRB理事が、「原油のショックが、一定期間、高インフレ・高失業率の状態をもたらすことになるのは、事実上不可避だ」と景気に弱気な見方を示したことから、ドルは売られた。ユーロドルは、1.2120まで下落後、 1.2197まで上昇、ポンドドルは、1.7855まで下落後、1.7952へ上昇、 ドル円は109.95まで上昇後、109.48まで下落となった。 この影響からクロス円でも安値からは反発となって、 ユーロ円は133.08から133.65−70へ上昇して、ポンド円は196.71、 オージー円も76.83まで上昇してNY市場を引けている。
17日の東京市場では、 ドル円は、海外勢のドル売り仕掛けで109.70から109.36まで弱含んだものの、109円前半では引き続き本邦輸入勢からのドル買い意欲が強く 109.78まで反発となった。 ユーロドルは1.2180から1.2209までユーロ円の上昇に強含んだ。 ユーロ円もこの影響から133.36から134.00まで上昇した。 一方オージー円もドル円の反発から76.43から76.75、ポンド円は196.20から196.90へ強含んだ。オージードルとポンドドルはレンジ的推移となり、それぞれ0.6975−80から0.6993−98、1.7915−20から1.7952−57で推移した。 溝口前財務官は、「為替の過度な変動や無秩序な動きがあれば介入が必要になることもある」、「大量介入がなかったら昨年のうちに相当の円高になっていた」、「数ヶ月前にドル安一辺倒の大相場は終了した」などと述べている。 また、本日の東京では、海外勢の日本国債買いが目立ってきている模様。 日本の景気の減速観測のほか、米大統領選後の円高傾向を予測し、ボックス相場の株よりも国債での保有を選好しているのではないか、との声が出ている。ロンドン市場では、週末を控えたショート・カバーの円売りが中心。 ドル円は110.02−7まで上昇して、ユーロ円は134.35−40まで上昇した。 ユーロドルも1.2224まで連れ高となった。ポンド円は、197.45−50まで上昇して、ポンドドルは、1.7965−70まで上昇、 オージー円も77.03まで上昇となり、オージードルも0.7011の高値をつけた。ユーロ圏の7月鉱工業生産は、前月比+0.4%、ドイツの8月生産者物価指数は、前月比+0.3%となった。NY市場では、ミシガン大学が調査した9月の消費者信頼感指数の速報値は95.8と、一部で懸念されていたほど弱くなかったことで安心感が広がり、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米経済に対して強気の見通しが示される可能性からドルが買われたが、結局FOMCに備えるポジション調整の動きが強まり、 ドルは高値を消している。 ドル円は一時110.27まで上昇も、 109円台へ再度下落した。またユーロドルは1.2157まで下落したが、1.22手前まで反発、ポンドドルも1.7892まで下落したが、1.79前半を回復している。 これを受けてユーロ円は134.46まで上昇したが、再度134円割れへ下落、ポンド円も197.87まで一時急上昇したが、一部「英中銀は利下げを検討している」との報道から197円割れに下落した。 一方オージードルはロンドンの高値から0.6961まで下落となり、ユーロやポンドに比べて反発が鈍くオージー円も76.58−68へ下落して軟調に引けている。
20日のアジア市場の動向は、東京市場休場のためドル円は、109.94から110.15で小動きの状態であったが、欧州勢参入後はクロス円の売りに連れて、109.70まで下落した。ユーロ円は、134.02から134.73でじり安となり、欧州勢のポジション調整とみられるユーロ売りが強まり、133.39まで下落した。ユーロドルも、1.2173から1.2152で同様にじり安。ポンドドルは、商品ファンド系のポンド円の売りから、1.7930−35から1.7868−73へストップ・ロスを誘発して下落。 ポンド円も、197.38−48から196.08−18まで大きく下落となった。 一方オージー円は、オージードルが0.6970-75から0.6993−98でのレンジ的推移から、 76.53−63から76.93−03でレンジ的推移となっている。ロンドン市場では、今週欧州では重要な経済指標の発表が予定されていないため比較的小動きながら、FOMCを前に利上げ期待のドル買い戻しの流れから、ユーロドルは1.2128−33まで下落、 ポンドドルも「8月の英住宅融資は2002年6月以来の低い伸び、新規融資承認額も減少」との報道から1.7823−28へ下落となり、ドル円が109.70から109.90で小動きとなったことから、ユーロ円はユーロドルの下落に133.10−15まで下落となった。 ポンド円もアジアの流れから196.67−77まで値を下げた。 一方オージードルは逆に0.7002−07まで値を上げて、オージー円は76.55−60から76.80−85で比較的しっかりとした動きとなった。NY市場では、序盤はFOMCの0.25%の利上げがほぼ確実視されてドルのサポート要因となっていたが、原油価格が再び46台まで上昇したことやNYダウの80ドル近い下落を嫌気して、ドルは値を消した。 ドル円は109.78、ユーロドルは1.2140、ポンドドルは1.7843、ユーロ円は133.26で取引を開始。 一時1.2123−28まで値を下げたユーロドルは、1.2180−85まで上昇、 ポンドドルも1.7810−15から1.7887−93まで上昇した。 ドル円は110.10−15まで上昇後、109.75−80へ下落して、 ユーロ円は133.77−83まで上昇、ポンド円も196.55−65まで上昇となりロンドンの安値から回復した。 一方オージードルは、 一時0.7018−23まで上昇となり、オージー円は77.08−18の高値圏へ上昇した。
21日の東京市場は、全体的にFOMC待ちの状態で小動きだが、ドル円は5−10日要因やクロス円の買いから堅調な推移で、109.85から110.17まで上昇した。 また、ユーロ円は133.72から134.21、 ユーロドルも1.2167から1.2208で堅調な推移となっている。 またポンド円は、196.14から196.55、オージー円も76.90から77.10で小動きではあるが、 しっかりとしている。ロンドン市場では、ユーロドルで1.2225−50のストップロスをつける動きがドル売りを先導して、ユーロドルは一時1.2280−85まで急上昇。 ポンドドルも1.7970−75まで上昇となり、 ドル円は、109.59まで下落した。 しかし、ドル円での下落が限定的なため、クロス円は総じて上昇となり、 特にユーロ円は134.70−75まで大きく上昇、 ポンド円も197.18−28まで上昇となった。 またオージードルも0.7037−43まで上昇したことから、オージー円は直近の高値レベルである77.15−25へ上昇した。OCEDは、2004年経済成長見通しを発表し、米国を下方修正し、ユーロ圏、日本、イギリスを上方修正した。トゥンペルグゲレルECB理事は「ユーロ圏のインフレ抑制や景気回復を確信している」と述べた。 NY市場では、本日のFOMCでの0.25%の利上げは、既に織り込みムード。 OECDの米国経済成長見通しの下方修正から、ロンドン市場からのドル売りが継続しているが、一時ポジション調整的にドルは買い戻された。 ドル円は109.66、ユーロドルは1.2264、ポンドドルは1.7945、ユーロ円は134.45で取引を開始。 米8月住宅着工件数は、強含みの数字となり、ユーロドルは、1.2240−45、ポンドドルは1.7907−13まで下落、ドル円も110.20近辺上昇したが、FOMCの結果が、0.25%の利上げと予想通りで、しかも声明の中で、インフレ期待は緩和されつつあると指摘したことから、ドル売りが更に強まった。ユーロドルは、1%以上値上がりして、1.2347へ上昇、ポンドドルも1.8015へ上昇となり、ドル円の下落は109.62−67に限定されたことから、クロス円が大幅に上昇した。 ユーロ円は135.45、ポンド円は197.57の高値をつけた。 またオージードルも0.7444へ上昇となり、オージー円も77.25近辺の高値をつけたが、他のクロス円に比べて上昇幅は少ない。 また、ユーロポンドは、ユーロドルの躍進を受けて、アジアの0.6811から0.6867へ大きく上昇している。スノー米財務長官は、「米利上げは、景気の回復に一致したもの」と述べたが、ドルの買い戻しには繋がっていない。
22日の東京市場では、昨晩のFOMC後のドル売り相場から、静かな展開であったが方向的にはドルの買い戻しとなった。 ドル円は、109.61から110.11まで上昇。 ユーロドルは1.2338から1.2290へ下落となったが、ポンドドルは、ユーロポンドの売りから1.7952から1.8015まで上昇した。 ユーロ円は本邦信託筋からの売りで135.35から135.14まで弱含みとなったが小動き。 ポンド円は、196.88から197.70まで堅調に上昇した。 一方オージー円では、オージードルが比較的0.7034から0.7062で堅調に推移したこから、77.10から77.47まで強含んだ。 ユーロドルでは、1.2350から1.2410にかけてアジア筋によるオプション・トリガーの防戦売りが控えている模様。ロンドン市場では、一転して9月の英中銀金融政策委員会の議事録公表を受けて、ポンド売りが優勢な展開。 同議事録では、英経済の直近の弱含み指標から、追加利上げを行う理由はほとんどないとの見方を示した。この影響でポンドドルは、1.7870−75まで急落となり、ユーロドルも1.2320−25から1.2228−33まで大きく下落となった。 ドル円は、米系インベストメント・バンクの買いから110.20、110.50のストップ・ロスをヒットして110.70−75まで上昇した。 一部FOMCが11月に再利上げするとの観測が浮上している模様。この影響から総じてクロス円ではしっかりとした展開となり、ユーロ円は135.60−65、ポンド円は197.95−00まで上昇となり、オージー円はオージードルが0.7080近辺は上昇となったことで、77.93−98まで大きく上昇した。 ロンドン市場での円売りの材料としては、この日発表された日本の8月黒字幅の縮小と日経平均株価の下落が材料視されている。NY市場では、ドル円は110.54、 ユーロドルは1.2253、 ポンドドルは1.7905、ユーロ円は135.39で取引を開始。 特に重要な経済指標の発表のないことから、未だFOMCの利上げの影響を探る状況となっている。 特に目立ったのは、昨晩大きく上昇したユーロドルが、その幅を大きく失って1.2225近辺まで値を下げたこととドル円がこの所の保合を上抜けて、 110.76まで上昇したこと。 ただし、ユーロドルは下げ止まりを見せて1.22ミドル近辺で推移している。 またドル円も110.85−111.00の輸出企業の売りに頭を抑えられた。 この影響からユーロ円は比較的レンジ的推移となり、 135.20−25から135.55−60での推移、ポンド円は、ポンドドルがロンドンの安値から1.7955−60まで値を回復したことで、198.46まで上昇した。 一方オージー円では、オージードルが一時0.7030−35まで値を下げるも、再度0.7080近辺へ回復したことで、77.23の高値をつけている。
23日のアジア市場では、東京が休日で閑散としていたが、ドル円は、昼前に北朝鮮にミサイル発射準備の兆候との報道で円売りが強まり、一時110.90まで上昇したが、 111円台では本邦輸出企業の輸出予約が控えていることから警戒感が強く、 一旦上値を抑えられた。 一方ユーロドルは、材料が薄い中、1.2256−1.2291で比較的しっかりとした動向。ポンドドルも1.7935−1.7979で堅調な推移となった。この影響からユーロ円では、135.71から136.10まで、 ポンド円は、198.17−27から199.13−23、オージー円も78.08−18から78.63−73まで堅調な推移となっている。ロンドン市場では、米系証券らのクロス円の買いが強まり、ドル円はこの影響から、110.94まで上昇した。 ユーロドルも原油高やクロス円の影響を受けて、1.2335−40まで上昇、ポンドドルも1.8048−53まで上昇となった。 一方ユーロ円は、136.49の高値をつけ、 ポンド円も199.72−80まで大幅に上昇となった。 オージー円では、商品市況の堅調を受けてオージードルが0.7155−60まで上昇したことで、やはり79.17−27レベルまで気配を上げた。NY市場では、弱い週間米新規失業保険申請件数と原油高から、ドル相場は一時圧迫されたが、 この日公表された先月の米連邦公開市場委員会議事録で、米経済について楽観的な見方が示されていたことを材料に、ドルは持ち直した。議事録では、米経済指標の軟調は「短命に終わり、大幅で累積的な金融政策の引き締めが必要」との見方が示された。ユーロドルは、1.2252−57まで下落、ポンドドルも1.7948−53まで下落して、クロス円はこの影響から総じて値を下げた。 ユーロ円は135.55−60、ポンド円は198.35−40、オージー円の78.67−77まで下落して、ドル円も110.23−28へ下落となった。 しかし、その後はドル円が110.88−93まで買い戻されたことから、クロス円も持ち直した。 ユーロ円は136.15−20、ポンド円は199.25−30、オージー円も79.13−18まで気配を上げて堅調なレベルでNY市場を引けている。
24日の東京市場は、 ドル円は、朝方110.48から本邦輸出企業からの売りやクロス円の利食い先行から、110.49まで弱含んだが、 モデル系や商品系ファンド筋からの押し目買いで、 下値は限定された。 ただし、その後は小動きとなり、110円後半で方向感のない動きを継続している。 ユーロドルも1.2254から1.2287で方向感はなく、クロス円も総じて軟調な展開ながらも、更に上下に動きづらいようで、ユーロ円は135.99からユーロ債償還絡みの売りで135.57まで下落も135円後半での推移。 ポンド円は、198.47から199.12、 オージー円も78.64から79.05での推移となっている。 ポンドドルは1.7947から1.7977の小動き、オージードルも0.7116から0.7147でのレンジ的推移となった。 ドル円では111円でのオプションのトリガーの防戦売りの噂、ユーロドルは1.2350にオプションのトリガーと欧州公的機関によるオファーが観測されている。ロンドン市場では、米国債利回りの低下から、英系などの積極的なドル売りが出て、ユーロドルは、1.2320−25まで上昇、 ポンドドルも1.8032−37まで上昇した。 ドル円は比較的小動きの状況から、110.35−40から110.75−80でのレンジ的推移となったころから、クロス円は上昇した。 ユーロ円が136.25−30、ポンド円も199.47−53まで上昇となり、 オージー円はオージードルがレンジ的推移を繰り返したこととから、動意が薄く78.58−63から79.07−13の気配で、それでも割りとしっかりとした動向となった。 ドイツの8月の輸入物価は、前月比+0.9%、9月のドイツCPIは前月比−0.3%、9月の英住宅価格は3ヶ月続落したと発表されているが、あまり材料視されていない。NY市場は、ドル円は110.57、ユーロドルは1.2309、ポンドドルは1.8024、ユーロ円は136.09で取引を開始。当初は予想を下回る8月の耐久財受注が発表を受けて、大きくドルが軟化した。 ユーロドルは、1.2350のオプションのトリガーをつけて、1.2365まで上昇、ポンドドルも1.8085−90まで上昇となり、ドル円は110.30まで下落した。 しかし、その後は、輸送機器を除いた米8月耐久財受注が予想を上回る数値であったことや、7月分が当初発表より上方修正されたこと。 またロンドンで利回りを下げていた米国債が利回りを回復したことなどから、ドルは買い戻された。 ユーロドルは1.2280のストップをつけて、1.2237へ下落、ポンドドルも1.8002−07へ下落となり、ドル円は110.88まで上昇した。 この影響からユーロ円では、一時136.47まで上昇も135.57へ下落、 ポンド円も200.14−20まで上昇後、199.40−50へ下落となった。 オージー円は、オージードルが0.7162へ上昇したことで、一時79.23まで上昇となった。 しかし、全般的には乱高下ながらも、週末のポジション調整から落ち着いたレベルで引けている。
27日の東京市場では、英紙が報道した「G7では20%程度のドル切り下げの圧力が高まるだろう」を材料にドル円は110.47まで下落したが、下値ではシカゴ筋やモデル系ファンド筋などからの買い意欲が強く、下げ止まりをみせた。その後は110円後半での揉み合いに終始したが、欧州勢参入後は、日経平均株価の軟調推移や原油価格の高騰を背景に円売りが進み、111円丁度まで上昇した。一方ユーロドルは、1.2293から1.2248まで軟調推移となったが、ユーロ円は小動きながら135.70から135.99で堅調な推移となった。 またポンド円も199.56から200.23、オージー円も78.56から79.00で同様に小動きながら堅調な推移で終始した。 ポンドドルは1.8040−45から1.8070−75でレンジ推移。 オージードルは、豪州の利下げを債券市場が織り込む形で、0.7147−52から0.7099−04まで下落した。 日経平均株価は、35.84円安の10,859.32円で大引けた。ロンドン市場では、ドイツの9月IFO業況指数が95.2とほぼ予想通りだったことで、ユーロドルは東京レンジとあまり変わらないレベルでの揉み合いとなり、 1.2282−87から1.2245−50での推移となったが、ドル円が111.00のオプションのトリガーをつけたことから、111.27−32まで上昇。 ユーロ円も136.33−38まで上昇した。 一方ポンドドルは1.8028−33レベルまで下落したが、ポンド円もドル円の上昇に200.78−88まで上昇。 オージー円もオージードルの0.7147−52への反発を受けて、79.32−37まで上昇している。ブラウン英財務相は、「英国経済は力強い、これまで行ってきた予防的な利上げ措置はインフレの抑制と経済の拡大の両方を後押ししてきた」と述べた。NY市場では、ドル円は111.27、ユーロドルは1.2260、ポンドドルは1.8057、ユーロ円は136.36で取引を開始。サウジアラビア政府と反政府武装グループとの戦闘やハリケーンの影響から原油供給への懸念が再浮上し、NYMEX原油先物は、49.74ドルの高値をつけて、NYダウは一時1万ドル割れとなり、ドルが売られた。 ユーロドルは1.2315、ポンドドルは1.8094へ上昇となったが、原油の上昇が円にマイナス材料との見方から、ドル円は6週間ぶりの高値である111.43まで上昇となり、ユーロ円も136.95、 ポンド円は201.43、オージー円も79.52まで上昇となった。米8月新築住宅販売件数は、118.4万件と予想を上回ったが、特にドルの買い戻しにはつながっていない。また、ウォール・ストリート・ジャーナルは「日本の景気拡大に低迷の兆し、7月の経済指標は予想を下回るものが多く景気回復が失速懸念強まる」と報じた。 一部通信電では、「日本の当局が原油高に対する景気低迷懸念からドル円を押し上げるために、円売りを開始している」との憶測が出ている模様。 ただし、事実関係は不明。
28日の東京市場は、 昨日海外でドル円は111円のオプションのトリガーをつけて、111.43まで上昇した流を引き継いで、111円台で堅調にスタート。 ただし、東京では本邦輸出企業、本邦証券筋からの売りが出た模様で、111.30から111.15まで弱含んだ。 しかし、堅調な原油価格や軟調な日経平均株価を背景とした円売り圧力が、クロス円を含めて強く、下げ渋りを見せた後は、揉み合いとなったが、夕方には一時111.74まで上昇した。 一方ユーロドルは、1.2281−1.2310、ポンドドルも1.8083から1.8123と小動きなことから、 クロス円はドル円につれて堅調な展開となり、ユーロ円は136.66から137.42、 ポンド円は、201.22から202.20、オージー円も79.34から79.80まで上昇となった。NYMEX原油先物は時間外取引で、50.47ドルの高値をつけた。ロンドン市場では、 ドル円、クロス円で利食いが先行する形から、 ドル円は、111.30−35まで弱含みとなり、ユーロドルは、フランスの8月生産者物価の上昇やドイツの10月GFK消費者信頼感指数は堅調な数値を受けて、1.2350まで上昇、 ポンドドルも1.8153−58まで強含んだ。 この影響からクロス円は総じて東京の上値を拡大して、ユーロ円は137.47−53、ポンド円は202.45−55、 オージー円も80.05−10まで強含んだ。NY市場では、ドル円は111.43、ユーロドルは1.2338、ポンドドルは1.8143、ユーロ円は137.39で取引を開始。米9月消費者信頼感指数は、予想の99.0を下回り、96.8と悪化。 ドル売りの動向となったが、その後はロンドンで既にドルが売られていたこともあって、ポジション調整の動きが出た模様。 ユーロドルは、1.2296まで下落後、 1.23台前半の取引、 ポンドドルは1.8163の高値をつけた後、1.8088まで下落して、1.81前半の取引となった。 一方ドル円では、原油高を嫌気して、下落も111.25と限定された。 この影響からクロス円では、総じて高値からは反落となり、ユーロ円は、137.56の高値から137.00−00へ下落、ポンド円も 201.45−55へ下落、オージー円も80.14の高値から79.68−78まで一時下落した。 ポンドのこの日の上昇は、本日発表になる第2四半期英GDP確報値が速報値の0.9%から1.0%に上方修正されるとの見方がベースとなっていた模様。 また金価格の堅調な上昇を受けてオージードルは一時0.7194の高値をつけている。
29日の東京市場は、 中国筋や本邦証券筋からのドル売りが出て、ドル円は、111.40から110.96まで下落した。 また、ユーロ円も137.32から136.71で軟調に推移。 ユーロドルは1.2310から1.2333で堅調な推移となっている。 全体的に円絡みでは、利食いが出るも下値ではショート・カバー意欲が強く底堅い動向となっているが、日本の9月中間決算を控えて動意は薄い展開となっている。 また、オージー円は、オージードルが0.7159から0.7185で小動きなことから、ドル円につれて79.45から80.00で軟調推移、 ポンド円もポンドドルが1.8089から1.8138の動向となり、200.85から201.95で軟調な推移となっている。ロンドン市場では、引き続きドル円、クロス円でポジション調整とみられる売りが優勢になっており、ドル円は、111.15から110.95のストップ・ロスをつけて110.66まで弱含みとなった。一方ポンドドルは、上方修正観測のあった英国の第2四半期GDP確報値が改定段階と同じだったが経常収支が大幅に赤字拡大したこと、さらに9月CBI景況感指数が予想に反して悪化したことから、大きく下落となり、 1.8117から1.8050−55まで下落となり、 ユーロドルもこれにつれて1.2331から1.2303へ下落となった。 この影響からクロス円は総じてアジアで下値を支えられていた部分を失い、ユーロ円は、136.28、 ポンド円は199.90−00まで下落となり、オージー円もオージードルが0.71後半でレンジ推移であったことから、ドル円の下落に79.20−30まで下落となった。 NY市場では、ドル円は110.81、ユーロドルは1.2326、ポンドドルは1.8080、ユーロ円は136.58で取引を開始。米第2四半期GDP実質伸び率の確報値は、年率換算で3.3%となり、エコノミスト予想の3.0%を上回って、改定値の2.8%から上方修正されたことで、ドルは好感された。 ただし、大きなポイントは、ポンドドルの下落が主流で、ロンドン市場で指標の発表を受けてどうにか値を保っていたが、NY市場で、英中銀金融政策委員会(MPC)理事であるバーカー氏が、「英GDPや住宅市場統計からみて、MPCが利上げを実施しないことを示唆する時期まで来ている」とコメントしたことから、ポンドドル相場は急落となった。ポンドドルは、1.8090−95から1.7962まで大きく下落、 ユーロドルも1.2344から1.2287まで下落となり、ドル円は110.67−73から111.05−10まで上昇した。この影響から総じてクロス円はロンドンでの安値からは反発となったが、ドル円が原油価格の落ち着きを材料に戻りを重くしていることから、再度値を消した。 ユーロ円は136.83−88から136.27−32まで下落後、136円60−70ゾーンへ回復。 ポンド円は、200.45−50から一時199.13−23まで大きく下落して、安値圏の199円ミドルで推移している。 一方オージー円は、オージードルが0.7180−85から0.7125−30へ値を下げたことから、79.58−63から79.05−15まで値を崩して79円前半での推移となっている。 また直近落ち着いていたユーロポンドは、ポンドの独歩安を受けて、 アジアの0.6788−93から0.6850−55まで上昇している。
30日の東京市場では、 ドル円は仲値不足観測や8月の鉱工業生産がやや予想を下回ったことを受けて、110.86の安値から111.26まで上昇したが、 中間決算末ということから動意が薄い中、クロス円などを中心とした戻り売り圧力から、徐々に下値を切り下げて、 夕方には110.69まで下落している。 ユーロドルは1.2321から1.2340で小じっかりだが、ユーロ円は、 137.17から136.51まで下落。 ポンド円も198.93−03、 オージー円も79.02−10まで下落している。 特に朝方出た「米3大自動車メーカーは、9月20日付でスノー財務長官に書簡を送り、日本の円売り介入再開に反対するよう求めた」との報道には、円買いで反応せず、 また、夕方には、「国会衆院通用口に乗用車が突っ込み炎上」との報道を受けて一時ドルを買い戻す動きが強まったが、大きな流れとはなっていない。ロンドン市場では、 G7を前に依然噂になった米国がドル高修正を求めるとの報道を気にしているのか、オプションに絡んだドル売りが主導する形から、 ユーロドルは、1.2215の安値から大きく1.2370からのオプション・トリガーをつけて1.2425−30まで急上昇となり、 これにつれてポンドドルも1.8080近辺へ上昇。 オージードルも英系の買いで0.7200のオプション・トリガーをつけて0.7220−25まで上昇した。 ドル円は、この影響から遅れて110.33−38まで下落となり、ユーロ円は136.41の安値から137.28−33まで上昇、ポンド円も198.93−98の安値から199.80−85へ上昇、オージー円は、79.83−90まで上昇した。ドル売りの背景としては、バグダッド南部で連続爆発があり35人が死亡との報道や、米国の長期金利の低下などが指摘されている。NY市場では、週間の米新規失業保険申請件数が36.9万件と予想より大幅悪化、 米8月個人消費支出は0%、個人所得は+0.4%と予想の範囲内であったが、はこれに目立った反応は見られていない。しかし、特別の目立った理由もなく、ドルは対ユーロで2カ月ぶり、対スイスフランで1カ月ぶりの安値水準をつけおり、G7を控え投資家が神経質になっていることがドル安の要因だとの見方や、単にテクニカルな要因でドルが売られているとの見方など市場の意見は分かれている。 ユーロドルは、1.2440−45まで上昇、 ポンドドルも1.8125−30、 オージードルも0.7287−92まで大きく上昇となり、ドル円は一時109.80−85まで値を下げた。 この影響でユーロ円は、137.40−45まで上昇も136.48−53へ下落。 ポンド円も199.88−93から一時198.80−90へ下落となったが、各々136円後半、199円前半を回復してNY市場を引けている。 一方躍進したのはオージー円で、 オージードルの急上昇から79.50−60から80.10−15まで再度直近高値を試す展開となっている。