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 1日の東京市場は、月初のゴールデン・ウィーク前で、欧州市場がメーデーで休日なことから、静かな動向が想定されたが、ドル円は、信託銀行からの買いで113.62から113.84まで強含んだが、IMM筋はモメンタム系ファンドの円買いで、 113.40−50のオプションのトリガーをヒットして、113.03まで下落した。 ただし、下値では年金筋の買いが下支えした。 ユーロドルは、静かな商いの中、ユーロ円の売りに押されて1.2640から1.2610まで弱含みとなり、ポンドドルは、1.8235から一時1.8280まで金曜日高値を更新したが、その後は弱含んでいる。 一方クロス円は総じてドル円の下落に値を落とし、ユーロ円は143.67から142.73、ポンド円は207.66から206.13、オージー円は86.28から85.78までンを下げた。ロンドン市場は、主要欧州市場がメーデーで休日のため、小動きとなった。 NY市場では、早朝から投機的なドル売りが強まり、ドル全面安となったが、予想上回るISM製造業指数やコアPCE価格指数の伸びを受けて、テクニカルなレベルからドルは買い戻された。 また午後になってバーナンキ米FRB議長が、4月27日の米利上げ打ち止め宣言について「政策の自由度を保とうとする意図があったため、あのような発言を行なった。 市場は発言を誤解している」と報じられたことから、ドルのショートカバーとなった。 ユーロドルは、1.2691まで上昇後、 1.2555まで下落。 ポンドドルも1.8415へ上昇後、1.8206まで下落し、ドル円は112.34の安値から113.69まで反発した。 またクロス円は総じてドル円の下落に軟調気味も、更に下落が加速する状況とはなっておらず、 ユーロ円は142.44から143.05、ポンド円は206.28−38から207.20−30、 オージー円は、85.73から86.35での推移となった。

 2日の東京市場は、昨日の急落からはドルが堅調な地合を継続した。 ドル円は連休前の仲値不足もあって、113.36から114.03まで上昇したが、この位置では海外勢の売りに上値はCapされた。 ユーロドルは1.2559から1.2610へ上昇、ポンドドルも1.8208から1.8294へ値を上げた。 一方クロス円は総じて堅調な動向となり、 ユーロ円は142.73から143.54へ上昇、ポンド円は206.86から207.98へ上昇した。ただしオージー円は85.85から86.26で揉み合い気味となった。ロンドン市場では、本邦資本筋からのクロス円の買いや欧州株式買いの思惑から欧州通貨を中心にドル売りが優勢になった。NY市場では、米債券利回り低下や英国が年内利上げするとの観測が浮上したことから、ドル売りが継続したが、利食いに押されて更にドルの下値を拡大するには至らなかった。ユーロドルは、1.2590から1.2668まで上昇後、1.2608まで下落したが、1.26割れにはビッドが控えており下げ止まりを見せた。 ポンドドルは、利上げ観測をベースにしたユーロポンドの売りから、1.8266から1.8426まで大きく値を拡大したが、引け値ベースでは1.84台を維持出来ていない。 またドル円は東京のショート・カバーが一巡したことから、113.85から113.09まで値を下げた。 一方クロス円は総じて堅調も、ユーロ円はユーロポンドの売りから値を落として、143.77から142.84へ下落、ポンド円は逆に堅調に208.84へ上昇し、本日のRBAの金融会合での利上げ期待から、86.58まで値を上げた。また堅調なカナダドル相場を受けて、カナダ円は102.76まで上昇した。

 3日のアジア市場は、東京勢が不在の中、薄商いながら相場は比較的に動きのある一日となった。 特に早朝から豪州準備銀行がオフィシャル・キャッシュ・レートを0.25%引き上げて、5.75%にすると発表したことから、オージー買いが強まり、オージードルは0.7690まで上昇、オージー円も86.11から87.07まで値を上げた。 またドルカナダは、投機的な動向から1.1086から1.1012まで下落した。 その後欧州時間に入ると、ロート・スイス中銀総裁が今年のスイス経済が予想以上に強い成長になるとの見方や利上げを継続する姿勢を示したことを受けて、ドルスイスは1.2295まで下落し、ユーロドルは1.2670まで上昇、ドル円は一時112.89まで値を下げたが、総じてこの位置では利食いのドル買いが優勢となった。 ドル円では下値が堅くその後はショートカバー気味に113.40近辺まで上昇した。 一方クロス円は、総じてサイド・ライン的もユーロ円は142.90から143.29での推移、ポンド円は207.88から208.82まで上昇したが、ポンドドルの下落に値を下げた。ポンドドルは一時1.8368から1.8478まで上昇したが、その後は急落気味に1.84を割り込んだ。ロンドン市場では、オージーの買いが目立った動きを見せたほかは、総じて揉み合いとなった。NY市場でも、米3月の製造業受注や4月のISM非製造業景気指数が堅調な数字を示し、一時ドル買いとなる局面もあったがドルの高値では戻り売り意欲が強く、総じて週末の米雇用統計を控えて方向感に薄い展開となった。 ユーロドルは、1.2590から1.2660、ポンドドルは1.8356から1.8477、ドル円は、112円台が底堅かったこともあり、谷垣財務相の「G7声明にドルを低くしようという意味はない」との発言を受けて、ショート・カバー気味に113.24から113.87まで上昇した。 またクロス円も総じて堅調な動向となり、ユーロ円は143.01から143.75へ上昇、ポンド円は209.67の高値をつけ、オージー円も87.63まで上昇した。

 4日のアジア市場では、昨日の米国経済指標の上昇や谷垣財務相の発言を受けたドルの買い戻しの流れが続いた。 ドル円ンは113.54から114.17まで上昇、ユーロドルは1.2643から1.2585まで下落し、ポンドドルも1.8426から1.8336まで値を下げ、ドルスイスは1.2357から1.2423へ上昇した。 一方クロス円は全般的に堅調な流れとなり、ユーロ円は一時144.02まで上昇したが、その後はユーロドルの下落に143.41まで値を下げた。 またポンド円は209.05から209.85、オージー円は87.18から87.58での推移となった。 要人発言としては、谷垣財務相は「(為替動向)過度な動きがあり、強い関心を持ってみていく」と述べ、カレン・ニュージーランド財務相は「ニュージーランドの財政収支は、3/31付けで4億NZドルの黒字へ転換」と述べた。ロンドン時間は、ユーロがECB理事会を前にポジション調整やユーロポンドの売りから軟調な展開を継続した。 ユーロドルは一時1.2571までまで下落し、安値圏でもみ合となった。ポンドドルは1.8353から1.8434へ上昇したが、ドル円は113.83から114.14で揉み合いとなった。NY市場では、米第1四半期労働コストが堅調であったにも関わらず、市場はドル買いで反応せず、トリシェECB総裁が金利据置後の記者会見で、「警戒」との言葉を連呼し6月利上げを示唆しことから、ユーロを中心にドル売りが強まりユーロドルは、1.27のバリアを超えて一時1.2725と約1年ぶりの高値へ上昇した。 またポンドドルも英MPCの金利据置にも関わらず、英ハリファックス住宅価格指数を受けて、英利上げ観測が高まったことから、1.85のバリアーを超えて一時1.8549まで上昇し、ドル円は113.26まで値を下げた。 一方クロス円は総じて堅調な展開を継続して、ユーロ円は144.48まで上昇、 ポンド円も210.67、オージー円も87.74の高値へ上昇した。またドルカナダは一時1.1142まで上昇していたが、カナダ4月Ivey購買部協会景況指数が市場予測値を下回ったが、ユーロが主導したドル売りに足を引っ張られ一時1.1054まで下落し、カナダ円も一時102.83まで上昇した。

 5日のアジア市場は、東京市場が休場で、米国の4月雇用統計発表を控えて全体的に動意に乏しい展開となった。 欧州勢参入後は若干利食いとみられるドル買いが出たが、これも大きな方向感とはなっていない。 目だった動きとしては、予想より悪い豪州3月の貿易収支や豪州準備銀行の金融政策に関する声明で、インフレ圧力がそれ程差し迫ったものでないことが示され、オージードルが0.7727から0.7677まで下落した程度。 ドル円は、堅調に113.44から113.83へ上昇、ユーロドルは1.2712から1.2674へ下落した。 またクロス円も総じて小動きだが、ドル円の上昇に堅調となり、ユーロ円は144.07から144.42、ポンド円は210.03から210.57でに推移だが、オージー円は87.75から87.25へ値を下げたが、その後回復している。 ロンドン市場では、米4月雇用統計の待ちで取引手控えムードのなか、ポジション調整のドルの買い戻しがやや優勢になった。NY市場では、米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大幅に下回る+13.8万人と発表されたことからドルが全面安となった。ユーロドルは、スノー米財務長官の辞任の思惑を受もあって1.2677から1.2765へ上昇、ポンドドルも1.8476から8.8623へ上昇した。またドル円は米財務省高官がG7声明を受けてもドル円でドルが十分調整されていないと不満を表したとの噂から114.01から112.25まで急落となった。 一方堅調をアジア・ロンドンで維持していたクロス円は高値をつけた後急落となった。 ユーロ円は144.75から142.97へ急落、ポンド円も211.08から208.65へ値を下げ、オージー円も87.78から86.51へ下落した。ただし、下値では、輸入筋やリアルマネーの円売り需要が待ち構えており、アダムズ米財務次官の「日本は介入を準備しているかもしれない」との発言が伝わりドル円、クロス円は下げ渋りを見せた。

 8日の東京市場は、 早朝から米系ファンド筋からの売り仕掛けで、ドル円は112.29から111.50のオプション・トリガーをヒットして、 111.28まで下落となった。 またこの影響からクロス円も総崩れで、 ユーロ円は142.95から141.85まで値を下げ、ポンド円も208.90から207.11、オージー円も86.67から85.91まで値を崩した。 一方ユーロドルは比較的小動きで、1.2715から1.2758、ポンドドルは1.8591から1.8626での推移となった。 また安倍官房長官は「市場の動きは十分注意必要、介入についてはコメント控える」、谷垣財務相は「為替介入のスタンスは従来と同じ」、福井日銀総裁は「円高に関してはノーコメント」と述べおり、現状強い円高を懸念しる発言が出ていないこともあって、ドル円は底値が見えない状況となっていることから注意が必要となる。 ロンドン市場では、東京から引き続いたドル円の下値トライやイギリスの生産者物価指数の上昇を受けたポンド買いからドル安気味の展開が継続した。 一方NY市場では、材料難の中影の米連邦公開市場委員会が、「長期インフレとインフレ期待を抑えるため追加的な措置を講じるべき」との見解を表明したこと、モルガンスタンレーが若干のインフレリスクが見られるとして、FF金利の誘導目標予想を引き上げたこと、またイラン大統領が米国へ書簡を送付したと発表したことで地政学リスクが低下したことを受けて、ドルがショート・カバーで買い戻される展開となった。ユーロドルは1.2788から1.2693へ値を下げ、ポンドドルも1.8690から1.8550、ドル円ンは110.99から111.77まで反発した。 一方クロス円は引き続き円の堅調さから軟調な動向が継続して、ユーロ円は142.10から141.65へ値を下げ、ポンド円は206.90、オージー円は85.64の安値をつけて、安値圏での揉み合いとなった。 またNZD円は特に軟調で、今年の安値を割り込んで70.43の安値を一時つけている。 注目の半期に一度公表される米為替報告書は、11日の日本時間午前5時にリリースされる発表された。 同日はFOMCの結果が午前3時15分に発表されることからも、波乱が予想され注意が必要となりそうだ。

 9日の東京市場は、米系インベストメントバンク、本邦資本筋や輸出企業からの売りで、ドル円は111.78から111.22まで下落したが、この位置では公的年金からの買いの噂で、111.94まで反発した。 ユーロドルは1.2711から1.2661までFOMCを控えて利食いが先行し、ポンドドルも1.8577から1.8515まで値を下げた。 一方クロス円もドル円の下落に軟調な展開とあんり、 ユーロ円は141.99から141.28へ下落、ポンド円も207.65から206.64まで値を下げ、オージー円も85.91から85.56まで値を下げた。 また注目はNZD円で、NZD建ての売り出し債が急減しているとの話しから、信託銀行の投げ売りを誘い70.78から69.89まで値を下げた。ロンドン市場では、信託銀行のオセアニア通貨・資源通貨クロス売りが強まり、NZDやオージードル相場が大きく値を下げ、ドル円はクロス円の売りに上値を圧迫される展開となった。 NY市場では、昨日市場の関心を集めたイラン大統領の書簡の提示内容が具体性に欠けるものであったことから、米国側がこれを拒否する姿勢を明確にしたことで、イラン核問題を巡る地政学的リスクが高まり、ドルが売られる展開となった。ユーロドルは、50BPの利上げ期待もあって1.2665から1.2784へ上昇し、直近高値に面あわせとなった。 またポンドドルも1.8517から1.8690へ上昇し、ドル円は111.90から一時110.88へ値を下げたが、この位置では日銀のレート・チェックの噂から下げ止まりを見せた。 一方クロス円はロンドンの下落から乱高下気味の展開となり、ユーロ円は米為替報告書公表に絡む人民元の追加切り上げ観測から141.45から142.00での推移となったが、142円のオファーが超えられない。 ポンド円はユーロポンドの売りから、206.85−95から207.58−68での揉み合いとなった。 ただし、荒れたのはウェスト・ミンスター系で、ロンドン市場の急落気味の展開からは、金価格が700ドル台へ上昇したことを受けて、オージー円は、85.26から86.12へ上昇、NZD円も69.72の安値から70.15−25、カナダ円は99.98−08から101.29まで反発となった。

 10日の東京市場は、5−10日の仲値不足の思惑もあったが、ドル円は上値を111.27で限定して、本邦投資家からの昨日同様なクロス円の売りが出たことや投機筋の戻り売りから110.65まで下落となった。ユーロドルは、1.2751から1.2705へ上昇、ポンドドルも1.8650から1.8728へ値を上げた。 一方クロス円は総じて揉み合いの展開となったが、上値の重い状況が継続した。 ユーロ円は141.90から141.49へ下落、ポンド円も207.49から206.83へ値を下げた。 またNZD円は、引き続き信託の売りから70.17から69.25まで下落し、オージー円も86.04から85.47まで値を下げた。ロンドン市場では、東京でのドル売り相場からドル円は谷垣財務相発言を受けて一旦買いとなったが、本邦機関投資家のクロス円が昨日出てたことから、NZD円を筆頭に下値トライを継続した。 またポンドドルは、戻英貿易収支の赤字幅縮小を受け反発したが、英中銀インフレ報告で経済成長率見通しが引き下げられたことなどから売りが優勢となった。NY市場ではFOMCを前に思惑的なドル売りが継続したが、FOMCでの0.25%の利上げ後、声明で追加利上げに含みを残す内容であった事や米財務省が為替報告書の中で中国を「為替操作国」に認定しなかった事を受けてドルが買い戻された。ユーロドルはロシアが原油益をドルから他通貨にシフトしているとの観測をベースに一時1.2838まで上昇したが、その後はFOMCを受けて1.2751へ値を下げた。 ポンドドルはロンドンの高値1.8706から1.8605まで下落した流れからは、反発地合となり1.8695まで上昇して、1.8637で引けている。 一方クロス円は円の堅調な展開から下値トライとなったが、米為替報告で中国を為替操作国に認定しなかったことから、買戻し気味となった。 ユーロ円は141.02から141.74、ポンド円は一時205.41の安値、オージー円は85.29の安値をつけた。 また米系筋の活発なNZDドル売りと本邦機関投資家のNZD円売りで、NZD円は一時68.80まで値を下げた。

 11日の東京市場は、FOMC声明で明確な利上げ打ち止めが示唆されなかったことや米為替報告書で中国が為替操縦国と認定されなかったことを受けて、ドルの買い戻しが進んだ。 ドル円は110.43から米系ファンドのショート・カバーで111.50まで上昇した。 またユーロドルは、1.2792から1.2685まで弱含み、 ポンドドルも1.8649から1.8534へ値を下げた。 一方クロス円は総じて揉み合い気味となり、ユーロ円は141.19から141.85、ポンド円は206.68から205.85、オージー円は85.45から85.93での推移となった。ロンドン市場では、ドイツの第1四半期GDP速報値が予想を下回り、英製造業生産や鉱工業生産が強い数字となったことから、ユーロポンドの売りが強まった。 またクウェート中央銀行が通貨ディナールを対米ドルで1%切り上げると発表したことから、サウジアラビアなど他の中東諸国の切り上げの可能性と絡んで、外貨準備のユーロシフトの思惑が広がった。 NY市場では、予想を下回る米小売売上高やトリシェECB総裁を初めECB関係者のタカ派発言を受けて、ドル売りが強まった。 ユーロドルは、1.2694から1.2873へ上昇しし、 ポンドドルは大きく1.8545から1.8857まで上昇、ドル円は111.54から110.10の直近安値に面あわせとなった。 一方クロス円は総じて堅調な動向となり、ユーロ円は141.27から142.18へ上昇、ポンド円は208.44まで強い上昇を実現した。 またオージー円は保合的だが86.18の高値をつけ、下落を強めていたNZD円は、この日70.24まで値を回復した。 

 12日の東京市場は、早朝からの反発で、本邦資本筋や米系カストディアンからの大量のドル売りが入り、ドル円は110.74から一時109.93まで下落した。 一旦この位置はホールドしたが、欧州勢参入後には109.90のオプション・トリガーの防戦を打ち負かし、 一時109.63まえで急落となった。 またユーロドルは、1.2831から1.2908まで上昇、 ポンドドルも1.8834から1.8910まで上昇した。 一方クロス円も円の下落に軟調な推移となり、ユーロ円は142.08から141.42へ下落、ポンド円は208.41から207.17、オージー円も85.88から85.18へ値を下げた。 またこのところ堅調推移していたカナダ円は100円を割り込んで99.56まで値を下げた。ロンドン市場では、米貿易赤字拡大懸念から全般的にドル売りが強まった。特にドル円は東京市場の流れを引き続いて109.31まで一時下落、ユーロドルも1.2957まで上昇した。 しかしNY市場では、予想外に縮小した米貿易赤字や輸入物価指数の大幅上昇を受けて、ドルが買い戻される展開となった。 ユーロドルはロンドンの1.2957から1.2855まで下落したが、ECB高官筋の「6月の50BP利上げ可能性も除外しない」との発言を受けて、1.2945まで再度上昇して高値圏で引けた。 ポンドドルは1.8997の高値後、 1.8876まで下落して、1.8948で引け、ドル円は110.62まで反発したが、戻り売りに押されて110.03で引けている。 一方クロス円は乱高下気味の展開となり、ユーロ円は141.17から142.45へ上昇、ポンド円は208.98の高値をつけた。 またオージー円は84.76まで下落後、85.82−87まで一時反発したが、85円前半に下落して終了、NZD円も68.52の安値をつけて、69.67−77まで一時反発したが引けでは69円前半で値を下げて終了している。

 15日の東京市場は、早朝から週末のウォール・ストリート・ジャーナルの「ブッシュ政権ドル安黙認」との観測記事や米国債利払いに絡むドル売り、中国人民元対ドル相場の1ドル=8元割れを受けて、109.92から109.33まで大きく下落となったが、下値では年金筋の買いが噂され、 下げ渋りとなった。 ユーロドルは1.2933から1.2972へ上昇も、 その後オプションの防戦売りから1.2870まで下落、 ポンドドルも1.8993から1.8905へ値を下げた。 一方クロス円は総じて軟調な展開となり、 ユーロ円は142.07から141.18へ下落、ポンド円も208.35から207.45、オージー円は特に金価格の下落を受けて、 84.90から83.86へ大きく値を下げ、 NZD円は69.02から67.77と直近安値を更新した。ロンドン市場では、貴金属相場の下落からショート・カバーのドル買いとなった。 NY市場では、予想を下回るNY連銀業況指数や対米証券投資を受けて一時ドル売りとなったが、引き続き商品市況の下落リスクからドルが買い戻された。 ユーロドルは1.2875から1.2778へ下落、 ポンドドルも1.8879から1.8765へ下落した。 またドル円は109.83から110.60へ上昇となった。 一方クロス円は欧州通貨の下落に総じて軟調気味な展開からユーロ円は141.81から140.97へ下落、ポンド円も206.91まで値を下げた。 またオージー円は金価格の下落からオージードルが0.7595まで下落したことで、83.64まで一時下落が加速した。

 16日の東京市場は、ドル円では海外市場の堅調地合いを受けて、110.80のストップ・ロスをつける動向から110.88まで上昇したが、本邦資本筋の米国債利払いに絡むドル売りや本邦輸出企業からの断続的な売りで、109.93まで下落した。 ユーロドルは1.2780から1.2844で下値は海外中央銀行の買いで支えられた。またポンドドルは1.8763から1.8863での動向となっている。 一方クロス円は総じて揉み合い気味で、ユーロ円は141.75まで上昇も140.86まで一時下落する局面も見られた。 またポンド円は206.93から208.03、オージー円は83.82から84.32での推移となった。その他トラブル・メーカーのボラード・NZ準備銀行総裁は、「売り出し発行債の減少は不快なことではない」と述べてNZD円は68.25から68.73での推移となっている。ロンドン市場では、ドイツの5月ZEW景気期待指数が急低下したことを受けて一時ユーロ売りが強まったが、下落は限定的となった。 NY市場では、低調なコアPPIや住宅市場の悪化を受けて、予想を上回る鉱工業生産に一時上昇する場面も見られたが、ドルは結局売られて終了した。 ユーロドルは1.2770から1.2868へ上昇、 ポンドドルも1.8749から1.8896へ値を上げ、ドル円は110.61から109.67へ下落した。 一方クロス円は総じて揉み合いとなり、ユーロ円は140.99から141.60、 ポンド円は、206.99から207.63での揉み合いとなった。 ただし、商品市況の下げ止まりを受けて、オージー円は83.85から84.54へ上昇、NZD円も68.92まで値を上げた。

 17日の東京市場は、引き続きドルが軟調な展開となった。ドル円では早朝に本邦資本筋からの買いで109.84まで強含んだが、その後は海外勢やアジア筋からの売りで109.02まで、直近安値を下回って下落となった。ユーロドルは1.2835から1.2905まで堅調な推移となり、ポンドドルも1.8858から1.8971へ上昇した。 一方クロス円は、ドル円の下落に軟調気味となり、ユーロ円は141.10から140.56へ下落、ポンド円も207.23から206.42へ下落した。 またオセアニアクロスは比較的しっかりで、オージー円は83.92から84.27、NZD円は68.49から68.87で推移した。ロンドン市場では、英中銀金融政策委員会の議事録で委員の一人が利上げを主張していたのが判明したことを受けてポンド買いが強まり、全体的にドル売りとなった。特にポンドドルは1.9005の高値、ドル円は108.97の安値をつけた。 ただしNY市場に入ると状況は一変し、米CPIコア指数の伸び率が連銀容認レンジの上限を超えたことやブルトン仏経済財務産業相が「対ドルでユーロが上昇継続しないようあらゆる措置を講じる」と述べたことから大きくユーロ売りを誘い、ドルが全面高となった。 ユーロドルは一時1.2922まで上昇したが、その後は1.2701まで急落となり、ポンドドルは1.9026の高値から1.8777まで下落となり、ドル円は109.02から111.35までクロス円の買いを伴って強い上昇となった。 そのクロス円ではユーロ円が140.20から141.53へ上昇、ポンド円はユーロポンドの売りもあって209.26の高値をつけた。 一方オージー円は83.68まで下落後、84.40へ上昇、NZD円は68.24から69.14へ上昇し、カナダ円はドルカナダが1.1012まで下落したことで一時100.04の高値まで上昇した。 ただし、全体的にショート・スクィーズの面が強く、こういった動向にあまりついていく状況とは見られない。

 18日の東京市場は、昨日の急反騰からドル円は本邦輸出企業や本邦資本筋からのドル売りで111.26から110.56まで軟化した。しかしながら下値では外貨建て投信設定や海外ファンドのショート・カバー意欲から支えられた。 ユーロドルは1.2723から1.2774で堅調な反発となり、ポンドドルも1.8796から1.8864へ反発した。 一方クロス円はドル円の下落に値を落としたが、総じてしっかりの展開となり、ユーロ円は141.06から141.65での推移となり、ポンド円は208.17から209.16、オージー円は83.99から84.32での推移となった。ロンドン市場では、英4月小売売上高が上昇したこともあって昨日大きく値を下げた欧州通貨の買い戻しが優勢になった。 NY市場では、予想を上回る悪化となった米週間失業保険申請件数やバーナンキ米FRB議長の「米不動産市場の減速は明確である」との発言を受けてドル売りとなったが、 リッチモンド連銀総裁の「インフレは連銀容認レンジを突破した可能性がある」との発言やフィラデルフィア連銀景気指数が予想を上回った事から更にドル売りは進まなかった。 しかしながらユーロ円のショート・カバーと見られる買いが強く、ユーロドルは1.2758から1.2860まで上昇して高値圏で引け、 ポンドドル1.8837から1.8948へ上昇した。 またドル円は一時111.26から110.33まで値を下げたが、全般的なクロス円の買いに111.05−10へ反発した。 一方クロス円は総じて堅調で、ユーロ円は141.45から142.44へ上昇、ポンド円も209.99、オージー円も85.08の高値をつけた。 唯一この日軟調だったのはカナダ円で、カナダドルが1.1225へ値を上げたことで、一時98.45まで値を下げた。

 19日の東京市場は、予想を上回った日本の第1・四半期GDPを受けて、ドル円は110.43まで下落したが、下値では外債投資に絡む投信や信託などの買いから堅調推移となり、欧州勢参加後は米系ファンドの5月決算期末に向けた円売りの買い戻しから111.71まで強い上昇となった。 一方ユーロドルは1.2874から1.2763まで弱含みに推移し、ポンドドルは英系の大口の売りで1.8960から1.8791まで急落となった。 またクロス円はドル円の上昇に堅調となり、ユーロ円は142.05から142.74へ上昇、 ポンド円は209.14から210.15、オージー円は84.39から84.97で推移した。 NZ準備銀行のポラード総裁は、「最近のNZドルの下落は急速ではあるが秩序立っており、現在の為替相場はファンダメンタルズをより良く反映したものとなっている」との述べて、NZ円は比較的堅調に68.71から69.34で推移した。のロンドン市場では、M&A絡みの大量のポンド売りから全般的なドル買い戻しの動きとなった。 NY市場でも主だった指標のは票がない中、ポジション調整的なドル買戻しが継続したが、カンサスシティー連銀総裁の「過剰な利上げは避けなければならない」との発言を受けて、更にドル買いが進むことはなかった。 ユーロドルは1.2789から1.2693へ下落、下値ではアジア中銀のビッドが支え、その後は1.2785まで反発した。 ポンドドルは1.8807から1.87802へ下落し、ドル円は日本の利上げ観測後退を受けた米系ファンドの買戻しから、111.54から112.25まで上昇した。 一方クロス円は総じて小じっかりとの展開となり、ユーロ円は142.11から142.90で推移、 ポンド円は209.09から210.21で上限に振れる展開となった。 また金価格が一時650台まで下落したことで、オージードルが0.6154まで下落したことで、オージー円は85.27の高値から84.21まで下落したが、NZ円はAUD/NZDの売りもあって69.50の高値をつけて小高い位置で引けている。

 22日の東京市場は、海外ファンドの中間決算を控えて、先週末の相場を引継ぎ、貴金属相場や新興市場株式市場に大きく利食いが入ったことから、ドルの買い戻しが進んだ。また米国の再利上げ期待が浮上していることも一因している模様。ドル円は111.53から112.96まで強い上昇となり、ユーロドルは1.2775から1.2692へ下落、ポンドドルも1.8770から1.8638まで値を下げた。一方クロス円は総じて堅調な展開からユーロ円は142.45から143.64、ポンド円は209.31から210.93へ上昇したが、オージー円は金価格が650ドルを割れたことで、オージードルが0.7465−70近辺へ値を下げたことで、84.21から84.58で軟調に推移した。 ロンドン市場では、リープシャー・オーストリア中銀総裁やトリシェECB総裁の執拗な利上げ示唆や予想に反して黒字になったユーロ圏の貿易収支を受けて、ドル売り気味の展開となった。 NY市場では、主だった経済指標の発表がない中、株式市場の下落や商品市場の不安定な動向を受けて、FTQの米債券買いから長期金利が下落した。 為替市場では、イッシングECB理事の発言から追加利上げ期待が高まり、市場のドル売りを引っ張った。 ユーロドルは、中銀や中東筋の買いが下値を支え、1.2735から1.2886まで大きく反発し、ポンドドルも1.8707から1.8888へ上昇した。 またドル円は113円台に大量の輸出のオファーがあったことから、112.84から111.28まで行って来いの大きな下落となった。 一方クロス円は総じて堅調な展開となり、ユーロ円は143.27から143.78で推移、ポンド円は一時211.15の高値をつけた。 ただし、オージー円は引き続き軟調の金価格を受けて、一時83.75まで下落した。

 23日の東京市場は、昨日のドル円の下落からは買い戻しが進んで、111.30から111.88まで上昇したが、上値は戻り売り意欲に抑えられた。 また午後になって米格付け会社S&Pが日本のアウトルックを「安定的」から「ポジティブ」に変更したとのニュースを受けえ、急速に円買いニーズが高まり、一時110.96まで値を下げた。 ただし、この位置では押し目買いが下値を支えた。 またユーロドルは、1.2875から1.2822へ下落し、ポンドドルも1.8883から1.8815へ値を下げた。 一方クロス円も全般的に不調で、ユーロ円は143.79から142.65へ下落、トリプル・トップ的高値をつけたポンド円も210.71から209.26へ値を下げ、 オージー円も84.20から83.56へ下落した。ロンドン市場では、バーナンキ米FRB議長、スノー米財務長官の議会証言を控えて様子見ムードが広がった。 NY市場では、原油価格の上昇やテクニカルな要因からドルが売られ気味となったが、中南米株価の下落を受けてリスク回避の動向が見られドルが買い戻された。 またバーナンキ米FRB議長は、「5/10のFOMC声明ではインフレ上方リスクを指摘した」、「先日のCNBCの一件は判断ミスであり、今後の発言は公の場に限定する」と述べたがあまり反応は見られなかった。 ただし、この発言は米国の金利打ち止め感を打ち消すもので、基本ベースのドル買いの要因になった可能性は残るところとなる。 ユーロドルは、中東筋の買いで1.2806から1.2879まで反発したが、引けにかけて1.28前半に値を崩した。ポンドドルは1.8776から1.8866で推移し、ドル円は、一時111.08まで下落したが、公的資金の買いの噂や引け際に「アジアで新たな鳥インフルエンザ伝染の可能性」とのニュースを受けて、112.00まで強い上昇となった。 一方クロス円は総じて堅調な展開となり、ユーロ円は142.83から143.69へ上昇、ポンド円は209.14から210.70近辺へ上昇した。 またアジアで金価格の動向を受けて軟調であったオージー円は、一時84.55まで値を回復した。

 24日の東京市場は、昨日NY引け際の動向を引き継いで、堅調な上昇となった。 特に米系証券による新興市場資産売却に絡むドル買いが出ているとの話しが出ているが、どちらかと言うとファンドのショート・カバー色が濃い。 兎も角111.79から112.65まで強い上昇となったが、上値では本邦輸出企業や中国筋の売りに抑えられ、111.70まで下落した。またユーロドルも1.2825からストップ・ロスをつける動きから、1.2762まで下落したが、ファンド筋の買いで1.2851まで反発し、ポンドドルは1.8742から1.8832での推移となった。 一方クロス円は総じてしっかりも動向からユーロ円は143.16から143.92へ上昇、 ポンド円は210.06から211.21、オージー円は83.92から84.67まで上昇した。ロンドン市場では、ドイツの5月IFO景況指数が予想を上回ったことを受けて、全般的にドル売りとなった。 NY市場では、大幅減少した米耐久財受注を受けて、一時ドル売り強まったが、その後発表された米新築住宅販売件数が予想外に増加し、ドルのショート・カバーを誘った。 ユーロドルは1.2892から1.2730まで下落、 ポンドドルも1.8860から1.8653へ値を下げた。 またドル円は111.63から112.97までクロス円の買いを伴い大きく上昇したが、113円のオプションの防戦や113円台の輸出のオファーを前に上げ止まった。 一方クロス円は総じてスワップ3倍デーを見越した買いが強まり、ユーロ円は143.57から144.23へ上昇、ポンド円も211.25の高値をつけ、オージー円も85.01へ上昇した。 また特に驚きなのは、NZドルがはっきりとした原因はわからないが、大きく0.6350近辺までまで上昇したことで、NZD円も71.48まで強い上昇を実現した。 その他金利を引き上げたカナダ円も100.85の高値まで上昇した。ただし、カナダ中銀が今後の利上げに慎重な姿勢を示したことで、ドルカナダは1.12を挟んだ揉み合いに推移した。

 25日の東京市場は、ドル円は113円の上抜けの失敗や4月の対米貿易黒字増加を受けて、112.96から調整的となったが反応は鈍く、 午後になって米系証券の売りで112.47まで下落もこの位置はクロス円の買いからホールドされた。 またユーロドルは1.2748から1.2796まで上昇し、ポンドドルは1.8678から1.8707で推移した。 一方クロス円は総じて堅調で、ユーロ円は143.64から144.15、ポンド円は210.36から211.06、オージー円は84.61か85.05で推移した。ロンドン市場では、米経済指標の発表を控え、全般的なポジション調整のドル売りが一時優勢になった。 NY市場では、米第1四半期GDP改定値が予想を下回ったことや軟調な4月中古住宅販売、更にはスノー米財務長官の辞任観測を受けてドルが売られた。 ユーロドルは、ロシアが外準通貨のユーロ割合を増やすとの憶測が流れ、1.2753から1.2819まで上昇し、ポンドドルも1.8667から1.8747へ上昇した。 またドル円は、米シンクタンクが日本の利上げを予想しているとの噂から112.71から111.67まで下落した。 一方クロス円はまちまちだが、ユーロ円は日本の金利先高観から143.96から142.83まで比較的大きな下落となり、 直近211円台を何度もトライしていたポンド円も209.05まで下落した。 一方堅調なのはウェストミンスター系クロス円で、オージー円は85.20、 NZD円は72.09、 カナダ円は101.23まで上昇した。

 26日の東京市場は、ドル円では昨日の軟調な展開を受けて、米系証券の大口のユーロ円に絡む売りで、111.88から111.47まで下落したが、下値では本邦輸入企業や本邦機関投資家からの押し目買い意欲が強く、ショートカバー気味に112.27まで反発した。 ただし、この上値では輸出企業や本邦投資家の売りで上値を抑えられた。 ユーロドルは1.2828から1.2764まで下落したが、下値の大口のビッドに支えられた。 またポンドドルは1.8685から1.8759での推移となった。 一方クロス円はまちまちだが、ユーロ円は142.76まで下落したが、その後143.40へ反発、ポンド円は208.92から209.76で揉み合い気味となり、オージー円は豪3月景気先行指数が前月を上回る強い数字となったことで、84.75か85.14で小じっかりとした。ロンドン市場では、ロング・ウィークエンドを前に、材料難から小動きに終始した。 NY市場では、米4月個人所得が予測を下回り、コア個人消費支出(PCE)デフレーターも予測から横ばい、米5月ミシガン大学消費者信頼感指数の確定値は、予測値の80.5を下回る79.1と2005年10月以来の低水準となったが、3連休を前にドルが買い戻される動向が中心となった。ユーロドルは1.2833から1.2700へ下落したが、「ワシントンの連邦議会内で発砲音」とのニュースや中銀の1.27での買い観測を受けて下げ止まった。 またポンドドルも1.8748から1.8532へ下落し、ドル円は米系のショート・カバーで111.83から112.77へ上昇した。 一方クロス円は総じて揉み合い気味となったが、ユーロ円は143.08から143.65で推移、ポンド円はユーロポンドの買戻しから一時208.56へ値を下げたが、その後は209円ミドルへ反発して引けている。 また比較的ウェストミンスター系通貨は底堅く、オージー円は85.50の高値をつけ、、カナダ円は101.91まで上昇した。

 29日の東京市場は、ロンドン、NY市場が休場のため動意薄の中、エバンス前米商務長官が次期財務長官の最有力候補と伝えられたことやユーロ円での輸出の売りから、ドル円は112.70から112.23まで弱含みにに推移した。 一方ユーロドルは、先週の下落からは、調整的に1.2718から1.2758まで反発、ポンドドルも1.8579から1.8610まで反発したが、動意は薄い展開。 またクロス円も総じて小動きだが、ユーロ円は143.40から143.05へ下落、ポンド円も209.25から208.69へ値を下げ、 オージー円は85.04から85.32での推移となった。イエレン米サンフランシスコ連銀総裁の「ドル安、FRBの金融引き締め政策意味する可能性」との発言が伝わったが、特にこの材料では反応は薄かった。 海外市場では、ロンドンがバンクホリデー、NYはメモリアル・デーで休場なことから動意が薄い展開となった。 ただし欧州時間では、中国が不動産価格抑制策を発表したことを受けて、欧州時間は若干ドル売りに傾いた相場展開となった。 ユーロドルは1.2736から1.2768へ上昇し、ポンドドルは1.8568から1.8645でユーロポンドの買いから軟調気味な推移となった。 またドル円は中国元切り上げの思惑から一時112.17まで下落したが、その後はショートカバー気味に112.69まで反発した。 一方クロス円も総じて動意は薄いがユーロ円は143.15から143.74で堅調推移、 ポンド円は209.33まで値を上げ、オージー円も85.49の金曜日の高値圏へ面あわせとなった。

 30日の東京市場は、予想を下回った鉱工業生産を受けて、ドル円は112.40から112.80まで上昇したが、上値の戻り売り圧力や若干買い過ぎた面もあって、英タイムズ紙の「ブッシュ大統領はドルの下落を歓迎する」との記事やスノー米財務長官の後任にエバンス前米商務長官が就任するとドル安を歓迎する政策を取るとの思惑から、急落気味の展開となり、111.62まで下落した。 またユーロドルもこのニュースを受けて、1.2743から1.2867まで上昇し、ポンドドルも1.8585から1.8767へ値を上げた。 一方クロス円は総じてサイド・ライン的ながら堅調な動向となり、ユーロ円は143.38から143.80、 ポンド円は208.86から209.65、オージー円は85.15から85.50での推移となった。 ロンドン市場では、東京市場からのドル売りが継続したが、はファンド筋から中間決算明けのキャリートレードの再開と見られるクロス円の買いから円売り気味の展開となった。 NY市場では、「ブッシュ米大統領がスノー米財務長官の後任にゴールドマン・サックス会長兼CEOのポールソン氏を指名する」と発表したことから、東京でエバンス商務長官との思惑からドル・ショートになっていた市場にドルの買戻しを促したが、大統領が「貿易相手国へ柔軟通貨を求める政策は変わらず」と発言したことで、更にドル買いは進まなかった。 ユーロドルは1.2809から1.2910まで上昇し、ポンドドルも1.8712から1.8868へ値を上げた。 またドル円は111.69から112.63まで一時反発したが、乱高下気味に112円前半で終了している。 一方クロス円は総じて強く、 ユーロ円は143.53から144.44へ上昇、ポンド円も一時211.40の高値と直近の211.25を上抜け、 オージー円も一時85.79の高値をつけた。

 31日の東京市場は、外貨建て投信設定に絡んだ本邦信託銀行からの買いでドル円は、112.05から112.39まで上昇したが、中国人民銀行報告書で「中国は為替改革を推し進める」と発表されたことが売りを誘い111.45まで急落となった。 またユーロドルは、1.2842から1.2904へ堅調に上昇し、ポンドドルは、英4月ネーションワイド住宅価格が悪かったことで、一時1.8792まで下げたが、1.8855へ反発した。一方クロス円は総じて当初は堅調な値動きも、ドル円の急落につれて値を落とした。 ユーロ円は144.47から143.81へ下落、ポンド円も211.46から210.11へ値を下げ、オージー円は一時サイクローンシーズンが明けたことで、予想より良い数字となった豪4月貿易収支を受けて、85.64へ値を上げたが、その後は85.06へ値を下げている。 またドルカナダ相場は、月末の原油決済に絡むカナダドル買いや本日MSCIインデックスのリバランスに伴いLDNフィキシング(日本時間24:00)で、カナダドル買いが出るとの憶測から、今年安値となる1.0975を割り込んで1.0930−35へ値を下げた。ロンドン市場では、英住宅価格の上昇が小幅に止まったことからポジション調整のポンド売りが優勢になったことや中東勢からのカナダドル買いが目立ち、ドルカナダは東京での安値1.0932をつけた後も軟調な推移となった。 NY市場では、予想外に上昇した米5月シカゴ購買部協会景気指数や米ライス国務長官が「イランのウラン濃縮活動中止ならば多国間直接交渉に参加する意志がある」と発表したことで、ドルの買い戻しが強まった。 ただし、注目のFOMC議事録では、今後追加利上げが実施される場合も、「どの程度引き上げるか金融当局者は確信を持っていない」との内容が示されたことから、金融政策の方向感に不透明感が広がり、一旦ドルの上昇は更に拡大しなかった。 ユーロドルは1.2882から1.2805へ下落、 ポンドドルも1.8826から1.8686へ値を下げた。 またドル円は111.77から112.70へ上昇した。 一方クロス円は総じて弱い展開となり、ユーロ円は狭いレンジながら乱高下気味となったが、一時143.86まで下落後144.43へ反発した。 またポンド円は209.74の安値へ下落したが値を戻し、 オージー円は大きく84.34まで急落気味の展開から安値圏での引けとなったが、原因は欧州復興開発銀行(EBRD)が5億NZドル相当の売り出し債(日本の投資家向けに発行される外貨建て債券)発行するとの観測を背景に、投資家が豪ドルからNZドルに資金を乗り換えたことが要因と見られる


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